宇治上神社は,宇治川をはさんで平等院の対岸にある古社で,本殿と拝殿はともに国宝に指定されています。本殿は材木の年輪年代法による測定で1060年ごろ作られたとされ,これは神社建築としては日本最古とされます(ちなみに寺院では法隆寺が最古)。 祀られているのは,宇治の名の由来ともなった菟道稚郎子命(うじのわきのいらつこのみこと)と応神天皇・仁徳天皇の3柱です。菟道稚郎子命は,古墳時代の応神天皇(15代)の皇子で,菟道宮(うじのみや,現在の宇治上神社の地)にいました。 父応神は数多い皇子の中でも秀逸の誉れ高かった彼に皇位を継承するよう願ったのですが,彼は兄(後の仁徳天皇)こがふさわしいと譲り合うこと3年にわたり,ついには兄を立てて自死したといわれます。 菟道稚郎子命は,百済から来朝していた阿直岐(あちき)から帝王への道を学び、博士王仁(わに)を師として学問の道をひらきました。王仁がもたらした千字文や論語などの漢籍をわが国で最初に学んだ人とされます。 |
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